ラピュタ巡り

 

ちょっと前にウェールズに行ってきました。

 

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イギリス観光でウェールズに行く人は多くないみたいで、あまり知られていないようだけど、自然も歴史的建造物もたくさんあってとても見ごたえのあるところです。

そして、とても大きい。今回行ったのはウェールズのなかでも南の一部です。

今週から北アイルランドに移動することになっていたので、フェリーに乗るためウェールズに来たので、何をするかは特に決まっていませんでした。

 

 

どこに行こうかなあと思っていたところで、なんとラピュタのような風景を拝めるところがあると聞き早速行ってきました。

 

 

それがこちら、Big Pit

炭鉱跡地だそうです。

 

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パズーの故郷も炭鉱の町

ということでそこかしこにラピュタな雰囲気のところがあったのですが、一番テンションが上がったところがこれ

 

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シータが降ってきたところ!!

これ、地下に降りていくエレベーター(言い方違うかも?)を動かす機械みたいです。ときどき輪っかのところがくるくる回っていました。

 

ここでは10時から15時の間、地下炭鉱ツアーをやっているのです。

HPで見たら、「2人以上からツアーは行っています」「1時間くらいかかります」とかふわふとしか書かれていなくて参加できるかとても不安でした…

が、入り口でいきなり「Underground?」と聞かれてあっさりツアーに参加できました。よかった!

 

このツアー、炭鉱員さんが地下を案内してくれるのですが、みんなノリノリで終始楽しい雰囲気で、本当楽しかった!

地下には何も持って行けないので、写真とかはないのだけど…

炭鉱は本当に使っていたままで(たぶん)残されていて、どこかのレビューでもあった通り下手に観光地化していなくて、とってもいい感じでした。

 

ただ、地下に下るときも登るときも、地下を歩いている時もちょっと怖かった…

90mも深くに潜るのってなかなかどきどきする。

 

潜るとか、遺跡の探検とかディズニーにも似たようなアトラクションがあるけども、当たり前だけどやっぱり本物は違う…

心臓にはあまり良くなかったけど、怖いのと同時にわくわくもしたのでまた行けたらいいなあ

炭鉱歩いていたら、ラピュタトーストが食べたくなった

作り方忘れちゃったからググらねば

 

 

Stourheadさいごの日

 

 今日でStourhead gardens での研修が終わりました。

 

 庭自体も好きだけど、ガーデナーからオフィスの人まですごく良くしてくれたから離れるのが本当に寂しい。4週間しかいなかったのにこんなに寂しくなるとは…卒業式ですら泣かなかったのに、なんだかちょっぴり泣きそうでした。

 

 もうおわりと思うと早いけど、なんだか長いことここにいた気がするから、一日一日わりと全力で駆け抜けられてたかな、と。小学生の頃の夏休みは果てしなく長いというけれど本当そんな感じで一日を拡張できてます。

 

 聞きたいこと頑張って聞いたし、やりたいこと聞いてくれたら言えたし、ここでの研修を通してなかなか成長できたと思う。やりたいことあるのに言いくいとか、分からないけど聞けないとか、そんなこと言ってたら勿体ないなあと思うから頑張った。

はじめましての人たちと働くわけだし、外国人だし、黙ってたら余計やりずらいと思うんだ。だから、言いにくいから言わないっていうのは極力なくしていきたい、物怖じせずにちゃんと言うべきことは言える人になりたいから頑張っていく所存です。

 

 

 本当いろんなところに行けたし、いろいろやらせてもらったし、いろんな人と話したのが、話を聞けたのがすごく刺激になりました。やっぱり世界を広げるには外国に行くのって手っ取り早いなと実感しました。それに、名の通ってるガーデンに行かせてもらってるからか、イギリスだからか、みんな意識が高い。あと、楽しそうに働いているのがすごくいい。結構みんなよく冗談言ったりはしゃいだりしてて、なんだろう、子ども心を忘れていないというか、心が豊かなんだろうなあという感じ。

 

 この研修の恩恵を最大限に受けるためにも、英語で躓いていられないから頑張らなくては。聞くのはなんとなくで分かるときもあるけれど、話すときは単語の意味と発音に自信がないとやっぱり使えないから地道に勉強していきたいところ。

でも、それとは別に友達の口癖とか、みんながよくつかうフレーズとか覚えたり、特に意識しなくてもつられて使ってたりするの、方言がうつるみたいで面白いなと思った。

 

 何よりもコミュニケーションをとろうという意識が大事だと思うから、心胆を練りつつ頑張っていきたいと思います。びびっちゃうのは仕方ない、びびった上で乗り越えていけたらちょっとは肝も太くなるはず。

 

 

 

Hidcote manor garden

 

8月27日

成田空港から飛び立ち飛行機に揺られること11時間…ついにイギリスにやってきました。

海外は中学校のとき家族旅行でグアムに行ったときぶり、ほぼ初めてといって差支えなのによくここまで来たものだと、自分の行動力と運を褒めてあげたい…

 

 

最初はヒドコート・マナー・ガーデンでの研修になります。

ロンドンより車で2時間北にいったところあたり、コッツウォルズ地方にあります。

 

コッツウォルズといえば、黄色味のかかった壁と灰色の屋根の家が有名、というかそれで統一しているのかな?そんな地域で、ヒドコート・マナーの建物もコッツウォルズ風でした。古くからあるものらしいので、風というより立派なコッツウォルズ建築です。

 

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左下の方に見えるのが入り口で、こちらの建物は今では事務所やカフェとして有効活用されつつ保存されています。

解放されているスペースでは、お庭に関する情報を見ることができたり、英国風の家具がそろえられた部屋を見ることができます。

 

 

こちらは、このお庭のトレードマークともいえる木で、Cedar(シダ―)と言われていました。これはヒマラヤスギ属の属名なのですが、ヒマラヤスギ属とそれに似たものたちをまとめてCedarと呼んでしまうみたいです。

 

 

 

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とっても立派。

また、イギリスの庭と言ったら芝、といっても過言じゃないくらいイギリス庭園には芝がありますが、こちらにも立派な芝がありました。

よく見ると、ストライプの線が入っていますが、イギリス人からするとこのストライプが良いのだそうです。

確かにカッコイイ。でも人工的な感じが否めないなあと、森育ちの日本人の自分は思ってしまうのですが、確かに、イギリス庭園の写真ではこのストライプよく見るような…

今後は気を付けて見ていきたいなあと思います。

 

あと、気づいたところが、きれいに整備された芝だろうとロープで仕切られていなければお客さんたちはがんがん踏み込んでいきます。これはこれでいいみたい。その分、入ってほしくない芝エリアはきちんとロープで仕切られています。

お客さんは芝の上を歩きたいし、庭師さんもせっかくきれいにしているから入ってほしい、でも見た目が大事なところや弱っているところには入って欲しくない、この線引きがきちんとされていて、合理的だなあと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

はじめての盆栽-1

 

 研修がはじまって1ヶ月がたった頃(5月のあたまくらいに)、盆栽研修に行ってきました。

園芸の勉強、デザインの勉強をするにあたり、日本の伝統的な園芸の代表的なもののひとつである盆栽は外せないということで...

 

 

 まずはじめに「古い木のイメージ」を描く、という課題が出されました。急にそんなこと言われても、古いってどれくらいから古いの?とか考えていたら、大学3年の冬に見に行った屋久杉を思い出したので、うろ覚えで描いてみました。

 

 なんとか落書きのようなスケッチを描いたところで、種明かし。そもそもこの課題の意図は「古い木、長い年月を経て変化してきた木を考えることにより、自然界で長く生きてきた木はどのような風になるのかを想像すること」にあったそうです。盆栽は、木の自然のなかでの姿を表現しようとするので、どんな環境で、どのように木が育つかを考えることが、盆栽をどう育てる、仕立てるか、考えることに繋がるのだとか。

 

 なんだかとても難しい。考えれば考えるほど分からなくなってきたところで、ひとまず盆栽の手入れをしてみることになりました。作業前の姿がこちら。

 

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ネズ(学名:Juniperus rigida)はヒノキ科ビャクシン属の針葉樹で、ネズミサシ、ムロ、モロノキなどと呼ばれています。名前から察せられる通り、葉っぱがとても痛い。

この木の ”みどり摘み” と ”揉み上げ” をやっていきました。

 

 みどり摘みは立ち上がってこようとしている新芽を摘み取る作業で、新芽がまだ柔らかい5~6月に行うと良いそうです。また、揉み上げは、枝先の葉だけを残し、下葉を手でむしり取る作業です。古い葉をしごくことになるので、本来は樹木が休眠する11月~2月中旬頃(地域による)にやることが好ましいそうですが、今回は研修なので春にやらせてもらいました。まだ涼しい頃だったので、元気な木ならそれほどダメージはなかったはず?

 


  ”みどり摘み” と ”揉み上げ” と合わせて、枝棚から下にはみ出ている小枝や小葉を除いたりしたあとのネズがこちら

 

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葉が透けてすっきりしただけでなく、枝棚がはっきりしました。

これ、2人かかりで1日弱かかりました。盆栽初心者とはいえ、樹木の剪定にはそこそこ慣れていたのに、盆栽の手入れはまた違った緊張感がありました。借り物でしたし、ここから理想型に育てていく、というプレッシャーが凄かったです。

 

 左下のきみどり色の明るい部分、これは今年出てきた新葉な訳ですが、先生曰く「これから育てていくところだから切らないで」とのこと。ここを元気にして、枝を十分に太らせたあとにばっさりと剪定するそうです。そうすると、より強いシュート(shoot,茎とそれについている葉の1つの塊)が出てくるのだとか。難しい。きっと時間がとてもかかる。

 

 

 なんだか小難しいけど盆栽が格好良いことは分かる、どこがかっこいいかはよく分からないけど。自然の姿、林学出身だからとてもよく分かる。ただ、それを表現しつつ美しいものにしていくって相当難しいような...あるかも分からない正解を探してぐるぐる考えているうちにもっとよく分からなくなっていくのだった。

 

 

はじめに

 

 この春から、TRIAD研修プログラムという日米英を巡る景観園芸交換研修に参加することになりました。4月からの13ヶ月、日本、イギリス、アメリカにて園芸や造園の技術や知識を実地で学んでいきます。

 

 せっかくいろいろなところに行ったり、見たり、学んでいけるので、その研修の記録をのんびりつけていきたいと思います。

 

 研修の拠点になっているのは、兵庫県淡路市にある“兵庫県立淡路夢舞台「奇跡の星の植物館」”です。この植物館は「自然の美しさ・巧妙さを五感で体感する『五感軸』と「花・緑と共生する生活空間、都市の緑化を提案する『共生軸』」の2つの大きなテーマを持っており、全ての展示が、明確なテーマとメッセージを持っていることが特徴です。

 下の写真はメインの展示室のフラワーショースペース。この展示室を中心に年に7回ほどの植物・展示の入れ替えがあり、さまざまな展示を楽しめます。

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 研修では、植物館のさまざまな展示室で、植物ディスプレーを中心にいろいろなことをしていきます。これからの研修についてはもちろん、今までしきてたことについてもおいおいつけていきたいなあと思っています。